ツガニが食べたい

古賀 政男

2010年10月20日 20:31

3年間資源保護のため阿武川水系のヤナ漁が禁止される、産卵のため海に下る鮎をすんなりと戻すため漁が禁止されるのだ。



珍味で分類上、上海蟹と同種のカニで海を渡って九州では宝物のように取り引きされるカニである。
私が小さい頃は魚の頭を竹に紐で縛りつけハサミで掴んだものに下から網をそっと渡しこんで捕っていたものだが最近ではカニカゴ漁で捕ることが多いようだ。

ヤナ漁でも鮎は知り合いにはタダで分け与えることはあっても、ツガニはかなり高価で取り引きされていた、今年は漁協公認のカニカゴで捕るしかないのである、これが漁業権のない汽水域で自前のカニカゴをつけても捕れるのだが、真水で捕れた所のツガニとは雲泥の差があるので(もちろん真水の所のものが美味い)今年はいただきもので食べるしかないのだ。

強めの塩水に浸けて火にかけ苦しくなって鍋から出ようとするのを鍋蓋で押さえつけたボイルも美味しいですが、上海蟹のように日本酒をふりかけ酔わしたところで蒸し器に入れ、これも逃げようとする所を押さえつけて蒸したものはお湯に旨みが溶け出していない分栗のようなほっこりした旨みがこたえられません。

ミソはもちろんのこと、メスの内子に出会おうものなら「銘酒 長門峡」を甲の中にそそぎ、ググっと飲み干せば至福のひととき、誰か今秋のツガニ、分けてくれないかなー・・・。


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